webサイトの「使いやすさ」と「売上」を両立する方法:ユーザビリティとコンバージョンの秘訣

こんにちは。あなたは普段、インターネットでどんなことをしていますか。友達とメッセージを送り合ったり、好きなゲームの情報を探したり、動画を見たり、色々なことに使っていますよね。

今の時代、AI(人工知能)がどんどん賢くなって、わたしたちが欲しい情報を探し出すのがとても早くなりました。でも、AIがどんなに進化しても、最終的にウェブサイトを使うのは「人間」です。だからこそ、AIがすごいスピードで情報を届けてくれても、その情報が載っているウェブサイトが「使いやすい」かどうか、そして「わたしたちの目標達成に役立つか」が、本当に大切になってきます。

今回のテーマは「ウェブサイトの『使いやすさ』と『売上』のバランス」です。ちょっと難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、「使いやすさ」は『ユーザビリティ』、「売上」は『コンバージョン』という、ウェブの世界ではとても大事な言葉に関係しています。この二つのバランスをうまく取ることで、あなたの作ったウェブサイトやお店のウェブサイトが、たくさんの人に喜ばれ、ちゃんと成果を出すことができるようになります。まるで、スポーツでただ点を取るだけでなく、チーム全体が気持ちよくプレイできるようにするようなものだと考えてみてください。難しいことは抜きにして、一つずつ丁寧に見ていきましょう。

目次

ユーザビリティって何だろう?

「ユーザビリティ(Usability)」という言葉、聞いたことがありますか。これは、「使いやすさ」や「使い勝手の良さ」という意味です。ウェブサイトで言えば、「このサイト、すごく分かりやすい」「迷わずに見たい情報が見つかる」「使っていて気持ちがいい」と感じる状態のことです。

例えば、あなたが新しいゲームを始めたとします。説明書がなくて、ボタンの操作方法も分からず、何をしたらいいか全く分からないゲームだったらどうでしょうか。すぐに「つまらない」と思ってやめてしまいますよね。でも、ゲームを始めるとすぐに「このボタンでジャンプだよ」「次はここへ進もう」と優しく教えてくれて、操作も簡単、キャラクターの動きもスムーズなゲームだったら、楽しくてどんどん進められます。

ウェブサイトも同じです。

  • 文字が小さすぎて読みにくい
  • どこに何の情報があるか分かりにくい
  • ボタンを押しても反応が遅い
  • スマホで見ると、画面がぐちゃぐちゃになる

このようなウェブサイトは、ユーザビリティが低いと言えます。反対に、

  • 文字の大きさがちょうどよく、読みやすい
  • メニューがどこにあるかすぐ分かる
  • ボタンが押しやすく、すぐに反応する
  • スマホでも見やすいように、画面の形が変わる(レスポンシブデザインと言います)

このようなウェブサイトは、ユーザビリティが高いと言えるでしょう。ユーザビリティが高いウェブサイトは、使う人がストレスなく、快適に目的を達成できるので、「またこのサイトを使いたい」と思ってもらえます。

コンバージョンって何だろう?

次に「コンバージョン(Conversion)」という言葉です。これは、ウェブサイトの「目標達成」という意味で使われます。お店のウェブサイトなら「商品を買ってもらうこと」が目標になりますし、学校のクラブ活動のウェブサイトなら「新入部員を募集して、入部希望の連絡をもらうこと」が目標になるかもしれません。

分かりやすい例で考えてみましょう。あなたはサッカー部に所属していて、次の試合に勝つことが目標だとします。この「試合に勝つ」ということが、サッカー部にとっての「コンバージョン」です。ウェブサイトでも、そのサイトが作られた「目的」を達成することが、コンバージョンなのです。

ウェブサイトでは、色々なコンバージョンがあります。例えば、

  • ECサイト(ネットショップ):商品を買ってもらう
  • 企業のサイト:商品やサービスについて問い合わせてもらう、資料をダウンロードしてもらう
  • ブログ:記事を最後まで読んでもらう、メールマガジンに登録してもらう
  • イベントの告知サイト:イベントへの参加を申し込んでもらう

これらはすべて、そのウェブサイトが目指す「ゴール」であり、「コンバージョン」と呼びます。コンバージョンは、ウェブサイトがどれくらい「役に立っているか」「成果を出しているか」を測るための、とても大切なものなのです。

二つのバランスがなぜ大切なの?

ユーザビリティとコンバージョン、どちらもウェブサイトにとって大切だということは分かりましたね。では、なぜこの二つの「バランス」が重要なのでしょうか。どちらか片方だけではダメなのでしょうか。

考えてみてください。もし、ウェブサイトが「ユーザビリティ」だけを重視して作られていたらどうなるでしょう。つまり、「使いやすさ」だけを追求したサイトです。例えば、とてもきれいで、文字も大きく読みやすく、どこへでもスムーズに移動できるサイト。でも、どこにも「商品を買う」とか「問い合わせる」というボタンがなかったら、どうなりますか。ユーザーは快適にサイトを見て回れますが、お店は商品を売ることができませんね。これでは、ウェブサイトを作った目的を達成できません。まるで、どこまでも自由に走れるけど、ゴールがないマラソン大会のようなものです。どんなに快適に走れても、目標がなければ意味がありません。

逆に、「コンバージョン」だけを重視して作られたウェブサイトだったらどうでしょうか。つまり、「とにかく商品を買わせたい」という気持ちが強すぎるサイトです。サイトを開くとすぐに「今すぐ購入!」という大きなボタンが目に入ってきたり、商品について十分に説明がないまま「買ってください」と迫られたり。こんなサイトだと、ユーザーは「なんだか押しつけがましいな」「怪しいな」と感じて、すぐにサイトを閉じてしまうかもしれません。確かに「買ってください」という目的はハッキリしていますが、ユーザーに嫌われてしまっては、結局誰も買ってくれませんよね。これは、ゴールへの道が細くて危ない上り坂ばかりで、誰もゴールまでたどり着けないようなものです。

だからこそ、この二つのバランスが大切なのです。

  • **使いやすくて(ユーザビリティが高くて)**
  • **ちゃんと目的を達成できる(コンバージョンが高い)**

そんなウェブサイトこそが、たくさんの人に使われ続け、お店や会社に大きな成果をもたらすことができるのです。ユーザーが迷わずにゴールまでたどり着けるように、分かりやすい道案内をしてあげながら、ちゃんとゴールへ向かってもらうように導いてあげる。これが、ユーザビリティとコンバージョンのバランス設計の考え方です。

バランスを見つけるための「秘訣」7つ

では、実際にどうすればこのバランスをうまく取れるのでしょうか。そのための大切な「秘訣」を7つ紹介します。どれも、普段の生活にも役立つ考え方なので、ぜひ参考にしてみてください。

秘訣1: 誰のために作っているか考える(ターゲットを理解する)

ウェブサイトを作る時、一番最初に考えるべきことは「誰に見てほしいのか」ということです。つまり、ターゲットとなる人たちのことを深く理解することです。

例えば、小学生向けの学習アプリと、社会人向けのビジネスツールでは、デザインも言葉遣いも全く違いますよね。小学生向けなら、カラフルでアニメーションが多く、ひらがなが中心かもしれません。社会人向けなら、シンプルで落ち着いた色合い、専門用語も使って効率的に情報が伝えられるでしょう。

あなたのウェブサイトを見に来る人が、どんなことに興味があって、どんなことで困っていて、どんな言葉を使っているのか。これをしっかり考えることで、その人にとって「使いやすい」と感じるデザインや、「これだ!」と目的を達成したくなるような「仕掛け」が見えてきます。ターゲットを間違えると、どんなに素晴らしい情報があっても、誰にも響かないウェブサイトになってしまいます。

例:もし、あなたが「動物のイラストの描き方」を教えるウェブサイトを作るなら、絵を描くのが好きな中学生や高校生がターゲットかもしれません。彼らがどんな絵に興味があって、どんな描き方を知りたいのか、どんな言葉で検索するのかを想像すると、サイトの構成や使う言葉が決まってきます。

秘訣2: 伝えたいことをハッキリさせる(目的を明確にする)

ウェブサイトには、必ず「これを達成したい」という目的があります。商品を買ってもらいたいのか、資料請求をしてほしいのか、ただ情報を読んでほしいのか。この目的が曖昧だと、ウェブサイト全体が何を伝えたいのか分からなくなり、ユーザーも何をすればいいか迷ってしまいます。

例:あなたが友達に何かをお願いする時、「これ、やっといてくれると嬉しいな」と曖昧に言うのと、「この資料の〇〇の部分を、今日中に確認してほしいんだ」と具体的に言うのとでは、どちらが伝わりやすいでしょうか。後者の方が、相手も行動しやすいですよね。

ウェブサイトも同じです。「このページを見たら、ユーザーに何をしてほしいのか」というゴールを、ページごとに一つ、または少なく設定し、それを達成するためのデザインや言葉遣いを考えることが重要です。目的がハッキリすれば、それを目指してユーザビリティとコンバージョンの両方を高めることができます。

秘訣3: 迷わせない道案内(分かりやすいナビゲーション)

ウェブサイトは、広大な建物のようなものです。ユーザーがスムーズに目的地(コンバージョン)までたどり着けるように、分かりやすい道案内(ナビゲーション)を用意することがユーザビリティを高めます。

  • メニューはどこにあるのか
  • 今、サイトのどこにいるのか
  • 前のページに戻るにはどうすればいいのか

これらが一目で分かるようにデザインされていると、ユーザーは迷わずサイト内を移動できます。例えば、学校の校舎に案内図や教室のプレートがしっかり貼ってあったら、初めて来た人でも迷いませんよね。もしそれらがなかったら、どこへ行けばいいか分からなくなってしまいます。

ウェブサイトでは、上部に固定されたメニューバーや、ページのどこにいてもトップページに戻れるロゴ、パンくずリスト(今いる場所までの道筋を示す表示)などが、この道案内の役割を果たします。迷子にさせないことが、ユーザーが最終的なゴールにたどり着くための第一歩です。

秘訣4: パッと見て分かるデザイン(視覚的な工夫)

人間は、多くの情報を「目」から受け取ります。だから、ウェブサイトのデザインは、情報を分かりやすく伝えるための強力な武器です。色、写真、イラスト、文字の大きさや種類など、様々な要素を工夫することで、ユーザーは直感的に情報を理解し、行動しやすくなります。

例えば、商品の「購入ボタン」は目立つ色にする、重要な情報は大きく太い文字で書く、関連する情報には分かりやすいアイコンを添えるなどです。信号機の色を考えてみてください。赤は止まれ、青は進め、と、言葉がなくても色だけで意味が分かりますよね。ウェブサイトも、色や形で「ここは大事な情報だよ」「ここをクリックしてね」と伝えることができます。

また、写真やイラストは、文字だけでは伝わりにくい商品の魅力やサービスの雰囲気を、一瞬で伝えることができます。見た目が魅力的で、視覚的に分かりやすいウェブサイトは、ユーザーの興味を引きつけ、離脱を防ぎながら、コンバージョンへ誘導する手助けをしてくれます。

秘訣5: ストレスなく動く(動作の軽快さ)

ウェブサイトの表示速度や動作のスムーズさも、ユーザビリティの重要な要素です。どんなに内容が良くても、ページを開くのが遅かったり、ボタンを押してもなかなか反応しなかったりすると、ユーザーはイライラしてしまいます。

例えば、動画サイトで動画が途中で止まってしまったり、読み込みに時間がかかったりしたらどうでしょうか。きっと「もういいや」と思って、他のサイトに行ってしまいますよね。人間は待つのが苦手な生き物です。

特にスマートフォンで利用する人が多い現代では、通信環境が必ずしも良いとは限りません。ウェブサイトの画像サイズを小さくしたり、複雑な動きを減らしたりすることで、表示を速くすることができます。サクサクと動くウェブサイトは、ユーザーに快適な体験を提供し、サイトを最後まで見てくれる可能性を高めます。これにより、コンバージョンへの到達率も自然と向上するでしょう。

秘訣6: 行動を促す言葉とボタン(呼びかけの工夫)

ユーザビリティを高めつつ、コンバージョンに繋げるためには、ユーザーに「次は何をすればいいのか」を明確に伝えることが大切です。そのために「行動を促す言葉(CTA:コール・トゥ・アクション)」と、それが書かれたボタンの役割が重要になります。

ただ「クリック」と書かれたボタンと、「無料体験を始める」とか「今すぐ資料をダウンロードする」と書かれたボタンでは、どちらが「何をすればいいのか」が分かりやすいでしょうか。後者の方が、ユーザーは迷わず行動できますよね。さらに、「今だけ」「残りわずか」といった、少し焦らせるような言葉を加えることで、「今すぐ行動しよう」という気持ちを後押しすることもできます。

これらの言葉とボタンは、ユーザーをスムーズにゴールへ導く「最終案内」のようなものです。分かりやすい場所に配置し、見た目も目立つように工夫することで、ユーザーが迷うことなく次のステップに進めるようになります。

秘訣7:  実際に使ってもらう(テストと改善)

どんなに考えて作ったウェブサイトでも、実際に使ってみないと「本当に使いやすいか」「ちゃんと目的が達成できるか」は分かりません。だから、ウェブサイトを公開する前に、そして公開した後も、実際に色々な人に使ってもらい、感想を聞いたり、動きを見たりすることがとても大切です。

例えば、新しいお弁当のメニューを考えたとします。自分で「これは美味しいはず」と思っても、実際に友達に食べてもらって「ちょっと味が濃いかな」「もう少し野菜が欲しいな」と感想を聞いてみたら、もっと美味しいお弁当が作れますよね。

ウェブサイトも同じです。「どこでユーザーが迷っているのか」「どのボタンが分かりにくいのか」「どこでサイトから離れてしまっているのか」。これらを実際にデータで確認したり、人に使ってもらったりして見つけ出し、改善していく作業を繰り返すことが、より良いウェブサイトを作る上で欠かせません。この「テストと改善」の繰り返しこそが、ユーザビリティとコンバージョンのバランスを最適なものにしていく秘訣なのです。

まとめ

AIがどんなに賢くなっても、ウェブサイトを訪れるのは、感情を持ち、考えることができる「人間」です。だからこそ、「使いやすさ(ユーザビリティ)」という人間の気持ちに寄り添った設計と、「目標達成(コンバージョン)」というウェブサイト本来の目的を、うまく両立させることが、AI時代のウェブ活用において最も重要なことだと言えるでしょう。

ウェブサイトは、ただ情報を載せるだけの場所ではありません。訪れる人にとって「快適で、役立つ」体験を提供し、最終的に「目的を達成できる」場所であるべきです。今回お話しした7つの秘訣を参考に、あなたのウェブサイトが、たくさんの人に愛され、そしてちゃんと成果を出せるような、最高の場所になることを願っています。

常に「使う人の気持ち」を考え、「何のためにこのサイトはあるのか」を忘れずに、ウェブサイトを育てていきましょう。そうすれば、AIもきっとあなたのウェブサイトを高く評価し、より多くの人に届けてくれるはずです。

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